RIPOSO. AYA FUJII
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CONCEPT




『空間⇄もの⇄人』
 空間ともの、どちらかだけの質が良くて、
本当に人にとって心地良い場と言えるでしょうか...。
私は空間ともの、そして人は常に呼応し合うと考えます。

現在の私の主な活動は空間(インテリア)と家具デザインです。
医療、商業関連、住宅等のインテリアデザインをご依頼いただき、
その中で家具も同時にデザインする機会も多いです。
空間(建築、インテリア)ともの(家具、プロダクト)は
常に一緒に考え、調和した様子をイメージしたいと思っています。


「手触り、肌触りを大切にしたもの、空間づくり」
 家具デザインを始めるきっかけは大学で専攻した木材工芸でした。
その木材工芸に強く惹かれたのは、学生時代に出会ったある作品のおかげです。
それはとても大きな木のお皿で、
作品の横に「目をつぶってお皿をなでてみて下さい」と書かれてありました。
目を閉じて触れてみると、観るだけではわからなかったツルツルや細かいデコボコ等
色々な加工が施されていることがはっきりと感じられました。
その時私は暮らしの中で無意識に感じる「触感」の面白さを知りました。
その体験がきっかけで、人が日々観るだけでなく触れるものを創っていきたい
と思い、今に至ります。

それ以来、ものや空間をデザインする時には
「手触り、肌触り(視覚だけでなく、触れて感じる心地良さ)を大切に」
と心がけています。


「さりげない心配りが感じられるもの、空間づくり」
「使う程に思い出や記憶を添えられるようなもの、空間づくり」
 デンマークでの生活は私のデザインに大きな影響を与えてくれました。
「住まう」ことをとても大切に考えているデンマークの人々は、自身で積極的に
空間づくりを行い、家具は代々受け継がれ補修しながら大事に使われています。
時が経つごとに愛着が感じられるような空間やものづくりを
多くの人が楽しんでいる様子が印象的でした。

その経験をもとに、
「さりげない心配りが感じられるもの、空間づくり」
「使う程に思い出や記憶を添えられるようなもの、空間づくり」
が提案できたら、と思っています。