RIPOSO. AYA FUJII

MAGAZINE STOOL

[Bar Stool]


□W400mm D500mm H950mm SH730mm
□ビーチ成形合板・ウォールナット 脚:ステンレススチール
Molded Beech Plywood・Walnut・Stainless Steel

デンマークオーフス建築学校留学でのデザイン課題
Design Project at Aarhus Architecture School (Denmark)

成形合板を活かしたバースツール。
座面下にバッグや本を置くことができる。
座面部分と足置き部分は同じ型で成形。

Design+Making:AYA(2005)
Cooperation:FORM PRESS (DENMARK)

2005年 コペンハーゲン家具展(AYA+AKIKO)にて展示
Bella Center(Copemhagen)

成形合板の家具製作をどうしてもやってみたくてデザイン。椅子の製作が想定以上に大掛かりに。
*成形合板:薄い木の板を接着剤で重ね合わせて型にはめてプレス、曲面を作ることができる技術。

まずは学校の木工房でMDFを積層、削って成形合板の為の型を作る。
1人でなんとか持てるくらいの大きくて重い型が完成。
自分でプレスすることはできないので企業に協力を依頼、(いつもながら)デザイナーの卵に優しい国なので快諾してくれる。
工場に型を担いで持っていき、薄い木(単板)と無垢のウォールナットを重ね合わせてプレスしてもらう。

脚はステンレス丸棒を使うことに。
当時、オーフス中心部に「huset」という誰でも材料費さえ払えば色んな素材を加工できるという夢のような施設があった。
「スツールの脚もここで作れるな」と思った私は、金属工房のおじさまに「ステンレスを曲げる機械を使わせて」とお願い。
とても大きい機械なので私を見て「無理だよ」と苦笑…私も必死だったので何度も通ってお願い、なんとか了解をもらう。
やってみると想像以上に操作が難しい…途中からおじさまとの共同作業、最後にはほぼおじさまの個人作業でなんとか脚完成。
そこから、木部と金属部分を接合する部品を何タイプも変えて検討、組み立ててようやく出来上がり。

1台の製作で良かったはずなのになぜか3台も製作した、若い自分の無謀な行動力をひしひしと感じる椅子。
3台の椅子は海を渡り時を経てその内の1台が今は夫のiPad置きになっているとは、椅子も驚いているに違いない。
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