RIPOSO. AYA FUJII

IRO

[Open Shelf]

□W1200mm D450mm H1800mm
□色彩浮造り合板(トドマツ)・集成材

紙を山折り、谷折りしたようなフォルムの色彩浮造り合板(※)を使った外枠と、鏡面仕上の4枚の棚板で構成されたオープンシェルフです。両側面にも小さなスペースがあるので飾り棚として見せる収納にしたり、空間の真ん中に置いてパーテーションとして使うこともできます。

※色彩浮造り合板:北海道立総合研究機構林産試験場で研究、開発された合板です。着色剤を含む接着剤を使って合板を作り、日本の伝統的な技法「うづくり」加工によって木目に沿って色が模様のようにみえてきています。

The layers of plywood are glued together with a tinted solvent. The surface of the plywood is brushed using the Uzukuri process, and the softer part of the grain will be brushed off leaving the harder areas intact. Thus the tinted solvent will then show through in the grain.
Uzukuri is an old traditional Japanese surface treatment that accentuates the hard winter growth of the wood. Uzukuri simply involves scrubbing the surface using a thick stiff brush. This makes the surface more resistant to scratches and marks and also invites the onlooker to touch the shelf.

Design:AYA(2008)
Making+Cooperation:北海道立総合研究機構林産試験場(Forest Products Research Institute)・有限会社 杏和建具(Kyouwa-Tategu)


2008年11月 IPEC08 デザイナーズ・ショーケース大賞/東京ビッグサイト


色彩浮造り合板との出会いは偶然。
違うプロダクトのサンプル製作相談に初めて林産試験場を訪れた時、研究室の片隅に色鮮やかな板が置かれていたのを発見。
聞くと若い女性の研究員さんが開発した材料で、どのように活用していくか検討中とのこと。
何と面白い材料だろう!すぐにこの素材で家具を作ってみたい!と思い最初にデザインしたのがこのオープンシェルフ。
製作実現に向けての林産試験場、杏和建具の皆さんとのやりとりでプロの技を見せていただく。デザインから製作まで1人で行っていた時は自分が持っている技術の範囲内でデザインを考えがちだったけれど、誰かと組んでものづくりをするとこんなにも創造の幅が拡がるのか!グッと視界がひらけた感覚を覚えた。

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